💡 【気づき】「教科書通り」を卒業!お客様の状況がスッとわかる“効果的な質問の順番”とは?~第三者認証の審査立ち会いから学んだこと~
はじめに
ISO認証や第三者認証審査に立ち会うことは、コンサルタントにとっても大きな学びの機会です。
お客様の事情、そして審査員のプロフェッショナルな視点を間近で見ることで、
多くの「気づき」が得られます。
特に今回、深く感銘を受けたのは、審査員の「質問の仕方」です。
規格要求事項をただ羅列する質問から、お客様の業務実態をスムーズに引き出す質問への転換は、
監査や審査の「質」を劇的に向上させます。
1. なぜ「教科書通りの質問」では実態が見えないのか?
内部監査では、つい「規格要求事項の順番通り」に質問をしてしまいがちです。
例えば、ISO 9001であれば「4.組織の状況」「5.リーダーシップ」…といった具合に、
規格の項目に沿って質問を進めます。
しかし、この形式には大きな落とし穴があります。
- お客様(現場)の思考停止
「4.1 組織及びその状況の理解について説明してください」と聞かれても、
現場担当者にとっては「何をどこまで話せばいいのか?」が不明確で、
回答に窮してしまいます。 - 「教科書通りの回答」しか出てこない
抽象的な規格ベースの質問をされると、お客様は準備した建前上の回答や、
マニュアル通りの形式的な答えしか返せなくなります。
結果として、真の課題や業務の実態が見えなくなってしまうのです。
👉 つまり、規格の順番通りの質問=実態が見えない質問になりやすいのです。
2. 【核心】「規格ベース」から「業務フローベース」への質問の転換
効果的な審査員が行っていたのは、この逆転の発想です。
規格要求事項を「業務の流れ」にマッピングし、質問をお客様の言葉に置き換えるのです。
📌 具体的な質問の順番・流れの例
規格要求事項の順番に聞くのではなく、「お客様の事業・業務の流れ」に従って質問を組み立てることで、
お客様は自然と、自分の言葉で具体的な状況を話し始めます。
- 方針・意図を尋ねる質問
「5.2 方針」の設定はどのように行っていますか?」ではなく、
👉 「御社の製品製造上、一番大切にしている方針は何ですか?」 - 力量・教育を尋ねる質問
「7.2 力量」の実施状況を教えてください」ではなく、
👉 「この作業を担当される方が、実際に作業できるようになるまでの手順を教えてください」 - 設計・開発時のチェックを尋ねる質問
「8.3 設計・開発」の記録はありますか?」ではなく、
👉 「設計途中で、お客様から仕様変更があった場合、現場ではどのように対応していますか?」
このように、規格の言葉を業務の言葉に翻訳することで、自然な会話が生まれます。
3. 効果的な質問術で得られる大きなメリット
- お客様の負担を減らす
難しい規格用語を考える必要がなく、日常業務を語るだけでよいのでストレスが軽減されます。 - 実態がスムーズにわかる
リラックスして話せるため、教科書に載っていない現場特有のルールや課題を自発的に話してくれるようになります。 - リスク対応の仕組みが見える
形式的な「記録の有無」ではなく、実際の業務フローやイレギュラー対応の仕組みが明らかになります。
まとめ:質問は「規格の鏡」ではなく「業務の道具」
今回の審査立ち会いで学んだのは、
「質問は、規格を映す鏡ではなく、業務の実態を引き出す道具である」ということです。
監査担当者に求められるのは、自然な会話の中から要求事項の適合性を確認するスキルです。
あなたの内部監査でも、ぜひ「規格要求事項 → 業務フロー → お客様の言葉」への変換を意識してみてください。
きっと、今まで見えてこなかった組織の真の姿が見えてくるはずです。
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