【脱・ムダ議事録】マネジメントシステム認証も効率化!「使われない議事録」からの卒業法

会議後の「議事録疲れ」、もうやめませんか?

業務効率化を目指す組織にとって、議事録作成は悩みの種。
特にQMS(品質)、EMS(環境)、ISMS(情報セキュリティ)などのマネジメントシステム認証を維持する企業では、
マネジメントレビューの議事録が審査証拠として必須です。
しかし、作成に時間がかかるうえ、実務に活かされないケースも多く見られます。

なぜ議事録は「ムダ」になりがちなのか?

議事録作成が負担になる理由は、主に以下の3点です。

  • 会議後に数時間かけて発言内容を整理する必要がある
  • 配布後に内容の解釈を巡って再び議論が起こる
  • 作成された議事録が業務でほとんど参照されない

特にマネジメントレビューでは、「審査のための記録」にとどまり、
次のアクションに繋がらないことが問題です。

解決策①:目的を絞った議事録で作成時間を短縮

議事録の本来の目的は、「誰が、何を、いつまでにやるか」を明確にすることです。
加えて、審査証拠としての記録、意思決定の背景の把握も重要ですが、
最優先すべきは「決定事項の実行」です。

そのためには、発言の流れを詳細に記録するのではなく、
冒頭に「決定事項」「ToDo」「今後のアクション」を簡潔にまとめる形式にすることで、
必要な情報がすぐに見つかり、実行に移しやすくなります。

また、マネジメントレビューの議事録では、「経営者が何を確認し、どのような方針を示したか」を中心に記録することで、
審査対応にも十分な内容となります。

解決策②:共有と検索性を高める運用ルール

議事録は作成するだけでなく、活用されることが重要です。
そのためには、以下のような運用ルールが有効です。

  • 議事録はファイル名だけで管理せず、共有スペースに格納し、キーワードで検索できるようにする
  • 決定事項やToDoは、別途タスク管理表に転記し、進捗確認ができるようにする
  • 議事録の保管期間や更新ルールを定め、古い情報との混在を防ぐ

このような工夫により、議事録は「記録」から「実行の起点」へと役割を変えることができます。

議事録効率化の3原則

  1. 目的を絞る:「決定事項」「監査証拠」に集中
  2. アウトプットファースト:冒頭にToDoを記載
  3. 共有と検索性を重視:使われる議事録にする

マネジメントシステム認証の維持にも、運用の工夫によって効率化は可能です。
「書いた後使われない議事録」から卒業し、組織の生産性向上を目指すのが重要です。


よくある質問(Q&A)

Q1. マネジメントレビューの議事録はどこまで詳細に書くべきですか?
A. 経営者が確認した内容(審議内容)と、方針・指示・決定事項を中心に簡潔にまとめるのが理想です。

Q2. 議事録のフォーマットは自由に変えても問題ありませんか?
A. 規格要求事項を満たしていれば、実務に即したフォーマットに変更しても問題ありません。

Q3. 過去の議事録を探すのに時間がかかります。どうすればよいですか?
A. キーワード検索が可能な共有スペースやデータベースに格納することで、探す時間を短縮できます。

Q4. 議事録とタスク管理はどう連携させればよいですか?
A. 議事録内のToDoを一覧化し、担当者と期限を明記したうえで、別途タスク管理表に登録する方法が有効です。

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