📚 ISO不適合を恐れて「無駄な業務」を増やしていませんか?  


1. はじめに:その「完璧な記録」、誰のために作っていますか?✨

ISOの運用で、こんな状況に陥っていませんか?

  • 審査で指摘されたくないから、とりあえず記録だけは膨大に残している
  • 「なぜこの手順なのか」を誰も説明できない
  • 手順を変えて不適合が出るのが怖くて、非効率だと分かっていても変えられない

これらはすべて、ISOが
「目的(業務改善)」ではなく「手段(審査合格)」
にすり替わってしまっているサインです。

ISO9001・ISO14001・ISO27001など、どの規格でも本来の目的は
「仕組みで業務を良くすること」 であり、
「審査で不適合を出さないこと」そのものがゴールではありません。


2. なぜ不適合の芽は「現場」で育ってしまうのか?🔍

不適合が発生する原因を深掘りすると、共通する3つの傾向が見えてきます。
これは、ISO審査での不適合だけでなく、日常のトラブルやクレームにも直結するポイントです。

① 業務の「ブラックボックス化(属人化)」

「その人がいないと分からない」状態は、ミスを誘発する最大の要因です。
標準化・手順化がなされていない現場では、担当者が変わった瞬間に「不適合」が顔を出します。

  • 口頭でしか伝わっていない
  • 手順があっても実態と合っていない
  • ベテランの“勘と経験”に依存している

こうした状況は、ISOの観点から見ると 「再現性のないプロセス」 であり、
不適合の温床になります。

② 理由なき「前例踏襲」

「前任者からそう教わった」「前の審査員に言われた」という回答は、
業務の必要性を理解していない証拠です。
目的が不明確なルールは、形骸化への第一歩となります。

  • 「なぜこのチェックが必要なのか?」
  • 「この記録は、誰が・いつ・何のために使うのか?」

これに答えられないルールは、現場にとって “負担だけを増やすISO” になってしまいます。

③ 「指摘回避」のための過剰な文書作成

審査員対策のためだけに作られた書類は、現場に過度な負担を強います。
その結果、本来やるべきチェックがおろそかになり、
逆に重大な不適合を招くという皮肉な結果に繋がります。

  • 実態と合わないチェックリスト
  • 誰も見ない詳細すぎる記録
  • 「とりあえず残しておく」だけのエビデンス

👉 「不適合を恐れるあまり、リスクを増やしている」 状態になっていないか、
一度立ち止まって見直す必要があります。


3. 「現状維持」という最大のリスク⚠

「見直しをして不適合が出るくらいなら、今のままでいい」
その気持ち、痛いほど分かります。

しかし、ISOの本来の目的は 「継続的改善」 です。
実態と乖離したマニュアルを放置し続けることは、組織の柔軟性を奪うだけでなく、
いつか必ず大きな事故やコンプライアンス違反を引き起こします。

  • 実態と違う手順書
  • 誰も守っていないルール
  • 守れないことが前提の計画

こうした状態は、審査の場では一時的に“取り繕う”ことができても、
現場では確実にリスクを増やしていきます。

「変わらないこと」こそが、ISOにおける最大のリスクなのです。


4. 改善への第一歩:まずは「WHY」を問い直す🧭

全面的な見直しをいきなり行う必要はありません。
まずは以下のステップで、少しずつ 「攻めのISO」 に変えていきましょう。

● 「なぜ?」をリストアップする

全ての手順に対し、
「なぜこれが必要か?」 を問い直します。

  • 誰のための手順か?
  • どんなリスクを防ぐためのものか?
  • どの業務の成果に結びついているか?

説明できないものは、見直しの候補です。
これは、ISO審査での説明力向上にも直結します。

● 審査員との対話を恐れない

審査員は「敵」ではなく、組織を良くするための 「外部の視点」 です。
改善のために手順を変えることは、むしろ前向きに評価されるポイントです。

  • 「業務に合うように手順を見直しました」
  • 「記録を減らし、その分チェックの質を高めました」

こうした説明は、ISOの趣旨に沿った “前向きな改善” として評価されます。

● 「記録のための記録」を捨てる

業務の成果を証明するために、本当に必要なデータは何かに絞り込みます。

  • 業務で実際に使っている記録だけを残す
  • システムやツールのログを活用する
  • 「誰も見ていない記録」を整理する

👉 「ISOのための記録」ではなく、「業務のための記録」へ。


ISO不適合を恐れて「無駄な業務」を増やすのではなく、
業務に役立つ仕組みへと変えていくこと。

それこそが、ISOを
「審査のための仕組み」から「未来の成果を生み出す仕組み」
へと進化させる、一番の近道です💡







弊社コンサルティング・研修のお問合せ: こちら