📊 ISO14001の環境目標は「数値化」が絶対?数値化できない時の対処法と設定のコツ 


「環境目標を設定するとき、必ず数値化しなければならないですか?」
これは、ISO14001の事務局の方から非常によくいただく質問の一つです。

結論から申し上げます。
「可能な限り数値化(測定可能に)することが望ましいが、すべての目標を数字にする必要はありません」

今回は、ISO14001の規格解釈と、現場で“本当に使える”環境目標の設定方法について、
実務者目線で分かりやすく解説します。


1. 🔍 ISO規格が求めている「測定可能」の本当の意味

ISO14001:2015の「6.2.1 環境目標」のb項には、以下のように記載されています。

b) (実施可能な場合)測定可能である。

ここで重要なのは、「実施可能な場合」という言葉が添えられている点です。

これは、
「何でもかんでも無理やり数字にせよ」ではなく、 「進捗が客観的に判断できるようにしましょう」
というメッセージです。

つまり、ISO14001では、数値だけでなく**「状態」や「行動」で管理することも認められています。


2. 🎯 「数値目標」と「状態目標」を使い分ける

環境目標には、大きく分けて2つのパターンがあります。

① 数値目標(わかりやすさ重視)📈

進捗が誰の目にも明らかで、審査でも説明しやすい強力な目標です。

  • 例:廃棄物排出量を前年比10kg削減する
  • 例:コピー用紙の購入量を5%削減する

② 状態目標(アクション重視)📝

数値化が難しい、あるいは数値化に馴染まない活動に最適です。

  • 例:3月末までに新しい分別ルールを全社員に周知完了する(完了/未完了)
  • 例:上半期中に省エネ設備を設置する(導入の有無)

👉 ISO14001では、この2つを状況に応じて使い分けることができます。


3. ⚠️ 無理な数値化が招く「現場の混乱」

「数値化は理想」ですが、無理に複雑な計算式(方程式)を作ってしまうと、現場に定着しません。

例えば、電気代やガソリン代。

「昨年より10%削減」と掲げても、受注が急増してフル稼働になれば、使用量は増えて当然です。
仕事が忙しくなったのに「数字が上がったから未達成だ」と評価されては、現場のモチベーションは下がってしまいます。

一概に前年度と比較できない場合は、無理に数字を追うのではなく、
「運用ルールを徹底する」といった行動目標に切り替えるのも一つの手です。


4. 🔧 大切なのは「無理・無駄を省く」という視点

当社の場合は、
「業務の無理・無駄を省く!」
というシンプルかつ本質的な方針をベースに環境目標を立てています。

  • 作業効率を上げれば、PC使用時間が減る → 電気代が減る
  • 移動を減らせば、ガソリン使用量が減る

でも、前年度と比較はしません。業務の条件が違うためです。

参考になりますが、
環境活動を「特別なこと」と捉えず、
日常業務の改善=環境改善
と繋げることで、審査のためではない「会社を強くするISO」へと進化します。


✅ まとめ:進捗が「見える化」されていればOK

環境目標で大切なのは、数字に固執することではなく、
「計画通りに進んでいるか、後から振り返りができるか」です。

「数字にできないから目標にできない」と悩む必要はありません。
まずは実行可能な、地に足のついた目標からスタートしてみませんか?







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